小田急デパートと京王デパートの間にある坂道。
狭い階段は、用事がなくても歩きたくなる。
狭いところ隠れる場所の好きな、子どもや猫の気持ちがわかる。
実際、モザイク通りで入ったことがあるのは、てぬぐい屋と、京都の小物屋さんだったが、京都の店は北欧雑貨に変わっていた。
なんだか、狭い坂道を思い出していた。
暴れるカラスを見たからか、府中にある大国魂神社へ行ってみた。一年に一度、すもも祭りの日、カラスの団扇欲しさに出かけている。
カラスにまつわる神社だ。
ケヤキ並木の参道を歩いていたら、カラスが南東あたりへ飛んでいき、その後、尾長が北あたりへ飛んでいった。
ここにいたのか、尾長!
などと勝手に思い込み、境内に入ると枝垂れ桜がほのぼのと満開。ピンクも濃い。
あ~神楽殿。
神楽殿は何か話したい様子。
神楽殿の前は広場になり枝垂れ桜が、もうひとつの門側に沿って桜の古木?が枝を伸ばしている。桜の季節にこなければ味わえない景色。この古木の花は白っぽくソメイヨシノではないみたいだ。
着物の色や柄にしたら、渋くて存在感のある着物になるだろうなと想像したら、着物姿の女性に見え、枝垂れ桜が桜模様の着物を着た女の子に見えてきた。
神楽殿の前で、佇む二人。
朗らかな空間。
ここ一ヶ月近く、吉祥寺にある「くぐつ草」という喫茶店を思い出していた。ひとりで、ふ~と、一息ついたり、静かな時を過ごすのにちょうどいい場所だった。
カレーが美味しく、ハラペコでなくても食べたくなるカップトーストなど、何か一味違うメニュー。
なんでまた「くぐつ草」を思い出しているのかわからないが、一ヶ月も頭の中にあるのだから、逆らわず出かけてみることした。
以前と変わらずコーヒーの香りのにあう店内、さらさらと食べられるカレー。サラダにはリボンの形をしたショートパスタ。干しぶどう入りライスが、当時は小さな発見だった。
くぐつ、かいらい、あやつり人形、人の出先となって思いのままに使われる者。
日本の中世、近世に、人形芝居を見せるなどして諸国を旅した漂白の芸能集団。
「くぐつ草」を思い出していたことが、その名前の由来に何か関係あるのかわからないが、今度はカップトーストを食べに行こうか。
人形関係で検索していたら、兵庫と愛知の地名がでてきたが、何が書いてあったのか忘れる。